左のストレート系のパンチはジャブとストレートの2種類に分けられます。
オーソドックススタイル(左足が前の構え)の人が多いと思いますので、ここでは、左足が前のスタイルで紹介していきますね。
左足を少し前に出して構えると、右手よりも左手が前にきてますよね。
この左手で打つストレート系のパンチには、左ジャブと左ストレートの2種類に分けられます。
その中でも、「左ジャブ」はボクシングでの試合コントロールにおいて最も重要なパンチであり、勝敗を大きく左右します。
「左を制する者は世界を制す」といいますからね。
そんな左ジャブを使う意味や、左ストレートとの違い、種類や疲れない対策など、紹介していきたいと思います。
左ジャブと左ストレートの違いとは?
左ジャブとは?
左ジャブは、相手に一番近い位置にある左手を、素早くコツコツと当てる術で、相手を倒すパンチではなく、相手との距離(間合い)を測ったり、右ストレートなど強いパンチを当てるための布石に使われる軽いパンチになります。
いきなり右ストレートやフックなど強打を打っても相手にバレてしまって当たらないんですよね。左ジャブで相手のリズムを崩して、一瞬のスキを狙って強いストレート!この不意にもらう強いパンチが効くんですね!
ですので、腰を回して強いパンチを打つ必要はなく、相手のグローブに当てるだけでも効果があります。
実際に、左ジャブの上手い相手と対戦してみると、嫌なタイミングで嫌な所にコツコツ打ってくるので、攻撃のリズムを崩されてしまって本当に邪魔で仕方ありません。攻撃どころか冷静でいられずパニック状態になることもあります。((+_+))
これが、「左を制する者は世界を制す」の由縁なんですね。
- 最も使用頻度が高い
- 相手との距離(間合い)測る
- 相手の出方を様子見する
- 力を入れずスピード連射できる
- 相手にダメージを与えるためで無く「手打ち」
- 身体を回転させず最短距離で素早くコツコツ当てる
- フェイントに使う
- 相手が嫌がる・相手のリズムを崩す
- 相手の前進を抑止する
- 相手の視界を狭くする
- 相手の意識を別の所に向ける
左ストレートとは?
左手で打つストレート系のパンチをすべて「ジャブ」と思っているかたもいますが、相手にダメージを与える「左ストレート」もあります。
左ストレートは、しっかり踏み込んで腰を回して体重を乗せた強いパンチです。
左ジャブの打ち方は?
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左ジャブの打ち方ですが、「素早く」「連打」で打てることが重要です。
腕と肩の力を抜いて、振りかぶらずにスッと出す感じです。
力が入っているとスピードが遅くなって逆にパンチの威力が下がってしまうので、シャドーボクシングやサンドバックで、力を抜く練習をするといいですよ。
大谷翔平選手のバッティングなど、他のスポーツでも同じですね。
力を入れていたらスピードが出ないので、力を抜いて素早くスイングして、インパクトの瞬間にグッと力を入れる。同じですね!
当たる瞬間だけ拳に力を入れて、当たった瞬間に素早く引く!ここを意識して練習しましょう。
伸ばしている時間が長すぎると「押す」動作になってしまい、反撃される時間を作ってしまうので、素早く引くことが重要です。
- 左手の腕・肩・拳の力を抜く
- 前ステップと同時に真っすぐ左手を伸ばす(スピード重視)
- 当たる瞬間に拳を握る
- 当たった瞬間 元の位置まで素早く引く
この「素早く引く」ができているとカッコいいですね!
逆に、引くのが遅いと「押す」感じになっちゃいますので、見た目もよくないですね。
左ジャブにはどんな種類があるの?
基本的な動作は同じですが、速さ・狙う場所・回数・タイミングなど、様々なパターンを使い分けて相手が嫌がるよいうに工夫します。
たとえば、
- 両手のガードの真ん中に入れる「インサイドジャブ」
- ガードの外側からフック気味に入れる「アウトサイドジャブ」
- 連打で打つ「ダブルジャブ」「トリプルジャブ」
- ボディーに入れる「ボディージャブ」
- 左手を下げた状態から腕をしならせて下からムチのように打つ「フリッカージャブ」
- スピードに強弱をつけたジャブ
- 強さに強弱をつけたジャブ
など、名前のないジャブもたくさんあるので、コンビネーションの中で使い分けるのが有効です。
左ジャブを打ち続けると疲れてしまう
ボクシングは全身を使うスポーツなので、全身の筋肉が悲鳴を上げますが、とりわけ腕の筋肉が一番疲れやすいです。
自分の腕の重さに耐えられず徐々にガードが下がってくるし、気持ちでは打とうとするけどパンチを出せない。。そんな経験ありますよね。
この解決策はというと、筋力を上げて持久力をつけるしかありません。
当たり前じゃん。と思われるかもしれませんが、避けては通れない道なのです。
でも、練習することで効果が出やすいところなので、自分の成長を楽しみながらトレーニングしていきましょう。
左ジャブで疲れない3つの練習方法
腕を前に出して「前へ倣え」。そのままキープしてみてください。
30秒・・60秒・・120秒・・・
徐々に肩のあたりが張ってきますね。ここが三角筋になります。
ミット打ちやマスボクシングをする際、2ラウンド・3ラウンドと重ねていくうちに、自分の腕を持ち上げておくだけでも辛くなり、「俺って情けない・・・」と凹んだ経験がありますか?
分かります。みんな同じなんです。
そこで鍛えるべき筋肉は、この三角筋と、背中の広背筋です。
厳密に言えば、上腕二頭筋や上腕三頭筋などもありますが、この辺も一緒に鍛えてしまいましょう。
ジムでウエイトトレーニングをするという方法もありますが、時間がない、面白くないなど、なかなか継続することが難しいのが難点です。
なので、ウエイトトレーニングが面白くないという人はやらないほうがいいです。
ボクシングが嫌になるようなことはやらない。趣味ならですが。
そこで、私がおすすめする3つの練習方法は、
- 斜め上シャドー
- サンドバック打ち
- ダンベルシャドー
になります。
1つ目の斜め上シャドーは、10℃斜め上を狙って打つ。これだけです。普段している練習の中で少し意識を変えるだけで効果がでるので、練習の負荷にはなりませんよね。ですが、簡単そうに見えて結構きついです。(; ・`д・´)
2つ目のサンドバック打ちですが、これは回数を増やすという意味です。腕だけでなく、全身の筋肉を使うため、練習しながら筋力アップ、そして持久力が付きます。
今こなしているラウンド数にもう一回、二回増やしてみましょう。腕が上がらなくなる限界まで。肩がパンパンになる快感を味わいましょう。
そして3つ目がダンベルシャドーです。
ダンベルといっても5Kg、10Kgのダンベルではなく、500g~1.0Kgの軽めのダンベルを使ってシャドーボクシングを行います。軽めの負荷をかけることで肩・背中の筋肉が効果的に鍛えられます。
ここでも、1つ目の斜め上シャドーと組み合わせていっしょにすることで効果倍増です。
今まで1ラウンドで腕が上がらなくなっていたミット打ちが、2ラウンド耐えられるようになり、気付いたら筋肉が付いてきたことを実感できるようになってきます。
成果が出ると楽しくなりますし、できることが増えてきてもっとボクシングが好きになると思いますので、少しづつ負荷をかけて練習していきましょう。
それでは、最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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